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縁の下の遊び人

中澤まさとも『人生のパクが早上がりでもさ!』05

文化・文明的な表現の一つとして、思想や活動のアイコン化というものがあります。それは一つの言葉として表現されたり(ルネサンス運動やデモクラシーなど)、絵画造形によって産み出されるもの(十字架や星座や神話の神々)があるわけですが、昨今の日本において最も分かりやすいアイコン化は“マスコットキャラクター”というものだと思います。
マスコットキャラクターにも色々いますが、今回は人間並みの大きさに三次元立体化されたマスコットのお話をしましょう。
ああ、全く迂遠な言い方をして申し訳ありません。要するに“中の人などいない!”という概念に乗っ取って前置きをしたのですが、このままでは支障があるので、夢見る少年少女たちの目に触れないよう大人たちには配慮していただくことを前提に話を進めましょう。
えー、声優の仕事のひとつに“着ぐるみへのアテレコ”というものがあります。
着ぐるみには人間が入るわけですから中からその人が声を出せばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、着ぐるみというやつは恐いもので、その構造上ほとんどが声が通らず籠るし、仮に口元に集音できるマイクを装着するインカムを仕込んだとしても、キャラクターによっては多少の差はありますが、それなりの圧迫感・重さの着ぐるみを中から操作するという重労働を必要とされ、更にマスコットキャラクターというものは言うなれば関連する商品の販売促進・広報を目的のひとつにしておりますから、同時多発的に各地イベントに登場することもあるわけで、すると同じキャラクターなのに中から違う声がする現象を避けなければならないのです。
こうして過酷な労働になることを避けるため“着ぐるみを着る人”と“そのキャラクターに声というアイコンを与える声優”という分担が生まれるわけです。
…まあ、細かく言うとヒーローなどは本人の声じゃないことが殆どですが、この場合はアイコンとしての度合いが声よりも“着ぐるみそのもの”の方が強いからですね。だからショーによっては収録されたテープと違う声やキャラクターになっていることがあったりして…(笑)僕はなるべく似せるようにしてきましたが…。
脱線しましたが、僕はそんなお仕事もしたりするわけです。
一般的にセリフはアドリブのように思われていますね。そして、声優のアドリブに着ぐるみを着る人はわたわたと合わせる…と。
確かに巧みな方は台本なしでポンポンセリフを構築しますが、僕はアドリブ弱いので大体決めます。ほんと、僕は台本ないと生きていきにくい奴です。
着る側の時は人のアドリブにも合わせるんですけどねー。大変ですけどねー。
2013年の7月にカプセル兵団さんの演劇『超鋼祈願ササヅカイン~新たなる脅威~』に出演したのを思い出します。
主役の東京笹塚のご当地ヒーロー・ササヅカインの声を稲田徹さん、スーツアクターを下尾浩章くんが演じられたわけですが、稲田さんがもうこれでもかと下尾くんに無茶ぶりをするという!しかも面白いものだから下尾くんも頑張るという!
スーツアクターと声優のコラボならではの化学反応なのでしょう。
そう言えば、このコラムが掲載される頃には僕とあっくすがパーソナリティをしている『ボクとセカイのwebラジオ』のマスコットキャラ投票が終わっていますね。
候補が2つあってどちらも僕がデザインさせてもらったのですが…どちらになったのでしょうね…?そして、将来的に声が付くのか否か…ドキドキします。
11月のアニメイトガールズフェスティバルお楽しみに!