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「もしかして、我慢してる?」

中澤まさとも『人生のパクが早上がりでもさ!』15

夏真っ盛りですね!
と言っても、七月末の猛暑以降は気候も気温も比較的厳しくない。
各所で開催される夏のお祭りも猛暑日ほどの厳しさを危ぶむほどではないかもしれません。
が、油断してはいけません。
曇りがちな天気とはいえ、日照がある時間もあれば突発的な日射病もありますし、気温がそれなりに高ければ(31℃以上もあれば)、体内に熱もたまりやすくなります。熱帯夜が続くと寝不足・不摂生で自律神経が、極端に冷たいものを食べたり刺激の強いものを食べたりなどで胃腸が、それぞれ弱ったりしてしまうと正常な熱の放出、必要な栄養の摂取が出来なくなります。
そうすると、熱中症や脱水症にかかりやすくなるわけですね。
今や、猛暑の情報が流れると家から出ないよう呼びかけられるものですから、空調など28~29℃設定にして扇風機で空気を循環させるなど効率と効果の良い環境形成と、体温以上の食べ物を摂取し、胃腸を弱らせないこと。
熱中症・日射病対策として、最近僕がやっているのは魔法瓶に保冷剤を入れてそこに濡れタオルを入れることですね。
冷感スプレーだと冷やし過ぎてしまう可能性があるので…、何より冷やしタオルで顔ふくの気持ちいいじゃないですか!!(力説)
あとはそう、「我慢をしないこと」が大事です。
自分がどこまで平気なのか…は経験しないと分からないこともありますが、熱中症・脱水症はかかると命に関わることもあります。なので症状や兆候は調べてメモしておくとよいですよ。
人の様子にも目を見張ることです。どこからが体調に支障を来しているか…助け合いにもなりますからね。
僕自身、毎年色んな事を試しつつ環境を整えています。
…でもですね、ちょっと最近気づいたことがありまして。
ある日の収録で、クライアントの方に「こんな暑い中、収録にいらしてありがとうございます!」とご挨拶いただきまして。恐縮ながら「いやいや、それはここに来る皆さんがそうですから」と答えるのと同時に「着ぐるみの中に比べたら大体のことは大丈夫ですよ(笑)」と自分にとっては鉄板なオチを付けて締めるのですが、これに、おや?と思ったわけです。

「もしかして僕、我慢してる?」

我慢と言うか、自分のことは「大丈夫ですから!」と言ってしまいがち。
でも実際そうなんですよ。
フリーの頃から嗜んでいる着ぐるみ。いくつも夏を乗り切ってきました。特にこの数年から感じられるようになった猛暑の中でのショーは、結構、命からがらだったりします。
実はつい先月入った着ぐるみも結構危うかったです。
何が危ういって、ショーが終わるまできっちり休めないことですね。着て動いている最中より、テントに捌けてからが怖い。身体の熱は当然放出できませんし呼吸もしづらい、さらに数分後には再び出番でステージに上がるのですから脱ぐことも憚られる。水分補給する間がある(構成上作り手側でそうしている)ことが救いです。

だからと言うのもなんですが、僕にとっての限界値というものが高いようなんです。「本当にヤバい」というのがすごく過酷だったりするもので。自宅からスタジオまで歩いていくのなんて、20分着ぐるみに入るのに比べたら…!とか考えると大体のことはへっちゃらになります。
…あ、でもこれ、冷静に考えると“環境限界”の話ですね。
身体限界の方は、さすがに我慢しません。頭が熱くなってきたり、肌から熱が引かない時は前述の通り、冷やしタオルを使ったりします。
体が資本ですからね。いや、みんなそうですけど。生きてなくて出来ることなんてそんなには在りませんから。
というわけで、今回もお読みいただき感謝!

縁の下の遊び人

中澤まさとも『人生のパクが早上がりでもさ!』05

文化・文明的な表現の一つとして、思想や活動のアイコン化というものがあります。それは一つの言葉として表現されたり(ルネサンス運動やデモクラシーなど)、絵画造形によって産み出されるもの(十字架や星座や神話の神々)があるわけですが、昨今の日本において最も分かりやすいアイコン化は“マスコットキャラクター”というものだと思います。
マスコットキャラクターにも色々いますが、今回は人間並みの大きさに三次元立体化されたマスコットのお話をしましょう。
ああ、全く迂遠な言い方をして申し訳ありません。要するに“中の人などいない!”という概念に乗っ取って前置きをしたのですが、このままでは支障があるので、夢見る少年少女たちの目に触れないよう大人たちには配慮していただくことを前提に話を進めましょう。
えー、声優の仕事のひとつに“着ぐるみへのアテレコ”というものがあります。
着ぐるみには人間が入るわけですから中からその人が声を出せばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、着ぐるみというやつは恐いもので、その構造上ほとんどが声が通らず籠るし、仮に口元に集音できるマイクを装着するインカムを仕込んだとしても、キャラクターによっては多少の差はありますが、それなりの圧迫感・重さの着ぐるみを中から操作するという重労働を必要とされ、更にマスコットキャラクターというものは言うなれば関連する商品の販売促進・広報を目的のひとつにしておりますから、同時多発的に各地イベントに登場することもあるわけで、すると同じキャラクターなのに中から違う声がする現象を避けなければならないのです。
こうして過酷な労働になることを避けるため“着ぐるみを着る人”と“そのキャラクターに声というアイコンを与える声優”という分担が生まれるわけです。
…まあ、細かく言うとヒーローなどは本人の声じゃないことが殆どですが、この場合はアイコンとしての度合いが声よりも“着ぐるみそのもの”の方が強いからですね。だからショーによっては収録されたテープと違う声やキャラクターになっていることがあったりして…(笑)僕はなるべく似せるようにしてきましたが…。
脱線しましたが、僕はそんなお仕事もしたりするわけです。
一般的にセリフはアドリブのように思われていますね。そして、声優のアドリブに着ぐるみを着る人はわたわたと合わせる…と。
確かに巧みな方は台本なしでポンポンセリフを構築しますが、僕はアドリブ弱いので大体決めます。ほんと、僕は台本ないと生きていきにくい奴です。
着る側の時は人のアドリブにも合わせるんですけどねー。大変ですけどねー。
2013年の7月にカプセル兵団さんの演劇『超鋼祈願ササヅカイン~新たなる脅威~』に出演したのを思い出します。
主役の東京笹塚のご当地ヒーロー・ササヅカインの声を稲田徹さん、スーツアクターを下尾浩章くんが演じられたわけですが、稲田さんがもうこれでもかと下尾くんに無茶ぶりをするという!しかも面白いものだから下尾くんも頑張るという!
スーツアクターと声優のコラボならではの化学反応なのでしょう。
そう言えば、このコラムが掲載される頃には僕とあっくすがパーソナリティをしている『ボクとセカイのwebラジオ』のマスコットキャラ投票が終わっていますね。
候補が2つあってどちらも僕がデザインさせてもらったのですが…どちらになったのでしょうね…?そして、将来的に声が付くのか否か…ドキドキします。
11月のアニメイトガールズフェスティバルお楽しみに!