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いまからみらい

『粕谷幸司の自由なコラム』10

 自分が明日も生きているかなんて、まったくもってわからない。
 自分の大切な人が、明日も同じように笑ってくれているか、そんな約束は誰もしてくれない。
 けれど僕らは、無意識にも明日を信じてる。未来を信じてる。
 だから強く生きられるし、大なり小なり望みを持っていて、期待をして生きる。
 “明日はもっと…!”ってな具合に。

 今を生きるのに、文字通り必死になることは、明日を生きる僕らにとって、なかなか難しい。
 何故なら自然と…「明日の自分のために生きる」から。
 今日のご飯、小さな仕事、ちょっとの貯金や買い物も、勉強も練習も、今夜も眠ることだって、明日の自分のためにしている。未来に繋がることが“生きる”ことなんだって、どこかで知っているから。
 未来を見ずに、今を必死で生きることは、頭では理解できたとしても、恐ろしすぎて、できない。
 だって、明日も生きているもの、きっと。

 2011年3月11日。東日本大震災で、多くの人の未来が、突如なくなった。まるで信じられない光景に、事実に、生きている僕らの心も、飲み込まれた。そして、生きていく僕らに、未来に大きな仕事が生まれた。生きていく僕らが、未来をつくるために、しなくてはいけないこと。
 それは人ぞれぞれなのだけれど、間違いなく、実感した。誰もが、明日という未来が絶対ではないからこそ、絶対に未来を明るく照らす仕事を、しなくては。

 丸山夏鈴というアイドルがいる。僕は数回、現場で会ったことがあるくらいなのだけれど、どこか凛々しくて、賢くて、笑顔がほっこり可愛らしい、1993年8月2日(僕と同じ誕生日!)生まれのアイドル。
 小さい頃から脳腫瘍の手術を繰り返し、今は肺にあるガンと闘いながら、先日“念願の1stシングル”Eternal Summerを発売した。
 渋谷のタワレコでのリリースイベントに遊びに行ったのだけれど…、彼女はそこで「皆の前で歌ってるのは奇跡って言われてるほどで…、だから、これからも、皆さんに奇跡をお見せできたらなって、思ってる」と語った。
 今日を生きている奇跡。その境遇もあって、言葉に込められた思いに、グッときた。


 あらゆるものに、終わりは必然だ。生命も、作品も、文化ですらも…、何年か、何十年か、何百年かはわからないけれど、どこかで終わる。いや、終わらせないといけないと思う。永遠とは幻。最高の終わりを願って進むんだと思う。永遠を狙って始めると、あまり良いことは無い(という個人的な感想です)。
 ただ、大切なのは[今→未来→終わりへ]と、進んでいくこと、走って行くことじゃないかって、思った。
 災害も、病気も、勝手なタイミングでやってくる。運命かも知れないそれに抗って拒否することは、なかなか出来ない。
 けれど、それも、すべて「今」。

 さて、今→未来へ、何をしようか。
 できることとは、何だろうか。
 終わりの向こうにある始まりへ、今より新しく素晴らしい未来へ。

 そう、過去より現在は「新しい」。
 新しい未来のために、今を生きることなら、僕らにも想像できる。実現できそうな気がする。

 過去に生きることはない。過去に夢なんか無い。
 生きる僕らにあるのは、今→未来。ただそれだけなのだから。

 自信を持って、楽しくいこう。面白がって、笑って生きよう。
 心に刻まれた記憶たちを、無理に癒やそうとしなくていい。無理に残そうとしなくてもいい。
 素直に今を、未来に向かって、いつか最高に終わらせるから、生きよう。

 だから僕は、寿司を食いたい。肉も食いたい。
 恋もしたいし、エンタメもしたい。
 生きているから、希望は尽きない。